WCFを積極的に使う理由ってなんだろう?

自分はここ2〜3年ほど,ポータルサイトの開発という仕事をやっています.
ポータルサイト開発というと,なんとか2.0みたいな言葉が流行った時期がありますが,自分が主に担当していたのはバックエンドといわれる,いわゆる裏方の仕事です(たまにエンドユーザーがみることになるフロントエンドのフレームワークの保守をすることもありますが,あくまで例外).最初のころはプログラミングをしていましたが,1年ほど前からSEという名前の,プログラムをせずアプリケーションの設計および保守を担当するようになりました.
いまは,どちらかというと保守のほうが多くて*1,バグを改修したりリプレイスしたりしています.先週は初期に開発した,とあるWebサービスの機能追加に関する設計をしていました.
機能追加自体は,そんなに難しくはなさそうです.顧客もあまり工数はかけたくなさそうなので,最もシンプルな解決方法をとることにしました.
さて,このWebサービス.NET Framework 1.1ベースで動作しています.顧客からは,いづれは新しいバージョンへのリプレイスメントを考えたいと言われています.そうなるとやはり本命はWCFになるわけですが,さて,(pure Webサービスでなく)WCFを使用するメリットってなんだろう?といったことを考えています.
既存のWebサービスは,単機能にしていることもあって,これまでほとんどトラブルらしいことを経験していません.異常系のつくりが雑で,たびたび改善要求として挙がってはいましたが,多くのアプリケーションで使用されているという事情もあり,運用が止まるほどの緊急度でもなかったので,そのまま現在に至っています.この状況だと,あえてWCFにしなくても……って顧客から言われたときに,なんて説明すればよいかが難しい.さいわい直接の担当者は新技術の導入に積極的ではあるのですが,実際にプロジェクトの承認を得るにはその担当者の上司を説得する必要があるので,なんらかの根拠が必要かなと思っています.
いま考えているのはこんな感じ

  1. バックエンドプログラムの中には,Windowsサービス+MSMQという構成もあり,内部構造は複雑化している.WCFを使うことによって統一的なプログラムが可能になり,プログラマに対する要求スキルも抑えることができる
  2. WCF+WFという構成にして,個々のアクティビティを可視化する.WFという"流儀"に合ったプログラムをすることにより,スキルの低いプログラマでも一定以上の水準のプログラムコードが書けるようになる

……う〜ん,イマイチ.
パフォーマンスが向上する,生産性が上がる,品質が向上する……みたいな結論にこじつけられればそれなりに格好がつくんだけど,なかなかうまくまとまらないです.というか,自分自身がまだ懐疑的(他人に自信をもって薦められるほど,WCFもWFも理解していない)なのが致命的なのかも?
WCFが世間でどれだけ認知されているのか?開発実績はどうなのか?ってところも気になるところ.悩ましい……

*1:実は最古参のうちの1人なので,一番事情を知っている自分が担当になることが多い